21011210

人文社会HSS410z 

2年, 3年, 4年後学期水2

社会学B

Sociology B

渡辺 彰規

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

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主題および達成目標

[主題]
本講義では、社会現象の実態およびその発生・変容の構造的メカニズムを理論的・実証的に解明する学問領域を広範に扱う。
本学の学士課程教育における総合文化科目として、ディプロマ・ポリシー②に掲げられる「科学者・技術者としての社会性・倫理観」を具現化し、グローバル化・高度情報化が進展する現代社会が人間や環境に及ぼす影響を多角的に理解・評価できる能力を養成する。
具体的には、個の行為や相互作用、秩序の形成、逸脱、社会的包摂と排除といった「ミクロ・レベル」から、家族、コミュニティ、組織、さらには産業構造や労働市場の変動といった「マクロ・レベル」までを、理論と実証の両面から架橋する。これらを通じて、地域社会や技術社会が直面する諸課題を、学術的なエビデンスに基づき批判的に洞察・分析するための理論的枠組みを構築する。

[達成目標]
本講義の修了時において、学生は以下の能力を身に付けることを目標とする。
(1)現代社会学における主要な論点を特定し、社会生活を規定する「暗黙のルール」や構造的制約が、個人の行為や意思決定にどのような影響を及ぼしているかを論理的に述べることができる。
(2)ミクロな相互作用からマクロな社会構造に至る重層的な視点を運用し、身近な社会現象や地域課題を社会学的な概念を用いて客観的に解釈・記述できる。
(3)科学・技術の進展が、人間関係(家族・コミュニティ)や労働環境(産業社会)の変容に及ぼす影響の重要性を認識し、技術者として社会・環境に対して果たすべき責任について、社会学的な知見を援用して多角的に考察できる。

前もって履修しておくべき科目

なし

前もって履修しておくことが望ましい科目

前期の社会学Aを履修しておくと理解が容易になるメリットがあるが、たとえ履修しなかったとしても、社会学B単体で内容は完結しているので問題は生じない。

教科書等

なし。必要なテキストについてはプリントにて配布する。
授業が難しく感じることがあった場合には、長谷川公一, 浜日出夫, 藤村正之, 町村敬志著『社会学(New Liberal Arts Selection)』有斐閣を手に取るとよい。

授業内容とその進め方

[授業内容]
[第1回]
・講義の目的と進め方
授業の方針、評価の仕方など
[第2回]
日常生活の研究とその法(1)
日常生活はいくつもの組織だった相互行為から成り立っている。そのしくみを明らかにする
[第3回]
日常生活の研究とその法(2)
しくみを明らかにする法を詳説する
[第4回]
・家族をめぐる研究とその法(1)
人は家族の中ではじめて社会的存在となるのだが、家族に対する社会学的問題関心を詳説する
[第5回]
・家族をめぐる研究とその法(2)
少子化、その背後にある晩婚・非婚化。家族をめぐる現代社会学の主要な論点を検討する
[第6回]
・労働をめぐる研究(1)
近年、労働をめぐる環境は大きく変化してきており、そのうちの幾つかは目に見える形で深刻な社会問題となっている。これらの問題に対する社会学のアプローチをみる。
[第7回]
・労働をめぐる研究(2)
非正規雇用、ワーク・ライフ・バランスの諸問題。労働をめぐる現代社会学の主要な論点を検討する
[第8回]
・都市をめぐる研究(1)
都市は家族や労働、階層や福祉国家のあり方、そういったものを映し出す鏡であるともいえる。それらの問題が現実化する場所でもあるがゆえに、都市固有の問題もまた生まれてくるのである。この回では中流階層と<郊外>の関係とその盛衰について検討する
[第9回]
・都市をめぐる研究(2)
上記の方針を踏まえて、今回は下流階層の人々についての都市政策の変遷を見ていく
[第10回]
不平等をめぐる研究(1)
「格差社会」という言葉をよく耳にする。格差に対する社会学のアプローチをみる
[第11回]
不平等をめぐる研究(2)
格差の有無から格差の再生産の有無へ――階級をめぐる現代社会学の主要な論点を検討する
[第12回]
不平等をめぐる研究(3)
何が再生産を生み出しているのか。有力な理論としてブルデューの文化的再生産論について紹介し、その本質と批判的とを検討する
[第13回]
・福祉をめぐる研究(1)
私たちはいわゆる福祉国家のなかで生きているが、福祉国家とはいかなる性質を有する国家なのか。エスピン-アンデルセンの福祉国家論を紹介する
[第14回]
・福祉をめぐる研究(2)
前回に続き、福祉政策全般について主要な論点を検討する
[第15回]
・期末試験とその解説を行う。

[授業の進め方]
・配布資料に基づいて、教員が説明を行う。

授業時間外の学習

授業前に前回講義中に述べた次回講義予定内容の予習をしておく(1h)。
授業後に講義内容について復習をする(2h)。

成績評価方法および評価基準

[評価方法]
・期末試験(50%):学期末に実施する記述式試験。講義で扱った諸理論や分析枠組みの習得度を評価する。
・平常点(50%):学期中に実施する2回の小テスト(各25%)。具体的な社会現象に対する分析能力を段階的に評価する。
※学修環境の維持に関する規定:講義中の私語、他者の受講および自身の学修を著しく妨げる迷惑行為が認められた場合は、平常点より最大50点まで減点することがある。

[評価基準(最低達成基準を含む)]
以下の到達レベルに基づき、全評価項目の合計得点が60点以上であることを合格(可)の最低達成基準とする。
・達成目標1の評価基準:社会構造や「暗黙のルール」が個人の行為を規定するメカニズムについて、社会学的な論理を用いて整合的に説明できること。
・達成目標2の評価基準:家族、地域、組織等の具体的現象に対し、ミクロ・マクロ両面の視点から客観的な解釈を提示し、その構造的背景を記述できること。
・達成目標3の評価基準:科学技術の進展が人間・社会・環境に及ぼす影響を多角的に把握し、技術者としての社会的責任や関わり方について自らの考察を論理的に提示できること(DP②の達成度評価)。

オフィスアワー・授業相談

毎回のリアクションペーパーもしくは、上記のメールアドレス宛に質問を送ること(ただし、成績についての質問にはメールでは答えません。授業後に私のところへ来てください)

学生へのメッセージ

成績評価は厳格に行います。授業ではノートをしっかりとり、質問は積極的に行うようにしてください。

その

なし

キーワード

ミクロ社会学
不平等
労働
家族
社会学入門
福祉
都市
最終変更日時: 2026/04/01 1:11:39