21015102

化学CHM301z 

2年, 3年, 4年前学期木2

化学とエネルギー

Chemistry and Energy

三輪 寛子

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

関連Webサイト

なし

主題および達成目標

イオンや電子の移動は工業的プロセスや生化学反応の基礎であると同時に、電気エネルギーを獲得する手段でもあります。電気エネルギーの基礎となる物理化学的手法は、私たちの日常生活に密着している学問です。熱力学を基盤としたエネルギー論から始まって、二次電池、原子核エネルギー、将来の燃料電池、水素エネルギーまで幅広く理解できることを本講義の目標の一つとします。
人間生活で消費するエネルギーは膨大な量に増加し続け、国境を越えた社会問題です。“安定で持続可能な社会"を作るための知恵と実行が喫緊の課題です。再生可能エネルギーの利用や地球温暖化問題とその抑制に向けたエネルギー利用、エネルギー変換効率を理解することを第二の目標とします。

○達成目標
・ 熱力学第一、第二法則を理解できる
・ 電気や熱エネルギーを得るための物質やエネルギー変換を整理して、実践的基礎技術が理解できる
・ 近い将来のエネルギー利用について理解を深める

前もって履修しておくべき科目

化学概論第一・物理学概論第一/第二・基礎科学実験AB

前もって履修しておくことが望ましい科目

生物学・材料化学など

教科書等

教科書として指定するものはありません。
「化学概論第一」で用いた
野村・川泉共編「理工系学生のための化学基礎」 学術図書出版
参考書となります。

授業内容とその進め方

講義は「対面」で行ないます。

第1回:講義内容の説明 ー世界と日本のエネルギー事情
第2回:熱力学第一法則 ーエネルギー保存則・エンタルピーΔH
第3回:熱力学第二法則 ー可逆過程と不可逆過程・エントロピーΔS
第4回:電池と起電力 ーネルンストの
第5回:電解質溶液 ーモル伝導率とイオン移動度
第6回:リチウム二次電池 ー二次電池の構造と利用(または、半導体のバンド理論)
第7回:核エネルギー ー原子核崩壊と質量欠損
第8回:ウラン燃料 ー原子力発電とMOX燃料
第9回:太陽光エネルギーの利用 ー光合成反応機構
第10回:水素エネルギー・1 ー水素社会の基盤
第11回:水素エネルギー・2 ー光触媒を使った水素生
第12回:燃料電池・1 ーその原理と水素エネルギーの利用
第13回:燃料電池・2 ー触媒
第14回:再生可能エネルギー ー様々な発電・SDGs
第15回:理解度到達試験と内容説明

授業内で、小テストやレポートを課します。

授業時間外の学習

エネルギーの基礎となる熱力学の理解を進めるには、定量的な計算が必要です。特に「単位(J, J/mol, eV, keV, MeV)」に常に注意をして、数値計算をしましょう。自分で計算することが、理解への近道です。
一方で、日常的に新聞やインターネットなどを通じて環境エネルギー問題に関する情報を積極的に収集しましょう。

成績評価方法および評価基準

(a) 評価方
小テスト・レポートの総点:期末試験=30:70の割合で総合評価する。
(b)評価基準
熱力学とエネルギー論の基礎、各種エネルギー変換の機構を理解していることを合格基準にする。

オフィスアワー・授業相談

木曜:この時間に都合が付かない場合には、メールにより別途アポイントメントを取ること。

学生へのメッセージ

地球温暖化問題や環境放射能、それに伴う食糧不足問題などへの議論や解決手段が取り上げられている現代で、グローバルな視点に立って人類の“持続可能社会"の構築に知恵をしぼり、実行することが緊急の課題です。
本講義では、これらの問題を考える具体的な素材を提示し、エネルギー資源や利用に関する正しい理解へと導きます。数年後のエネルギー問題は、これからの未来を担うあなた達が責任を持って対応しなければならないことを肝に銘じましょう。

その

タイトルには「化学」とありますが、内容は「科学(Science)」です。新聞やTV、メディアなどで発表される最新科学関連ニュースには必ず目を通しましょう。社会に出た時にみなさんは「理工系」を学んだ者として認知されます。「自分ニハ関係ナイ」と感じる事象や物質でも、将来学んだ知識や考え方が役立つ時は「必ず」訪れます。

キーワード

エンタルピー
エントロピー
光合成
再生可能エネルギー
原子核
太陽エネルギー
太陽電池
崩壊エネルギー
核分裂
水素イオン
熱力学第一法則
熱力学第二法則
燃料電池
質量欠損
電気伝導率
電気化学
最終変更日時: 2025/05/16 20:00:05