21015203

生物BIO201z 

1年, 2年, 3年, 4年後学期木1

生物学

Biology

瀧 真清・松田信爾

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

関連Webサイト

特になし

主題および達成目標

主題:基礎編(第1~6週)では現代生物学を理解するのに必須となる基礎化学知識を学習する(瀧担当分)。応用編では、第6週までの講義で身につけた内容を踏まえ、生物学の医用工学への応用展開を紹介する(瀧担当分)。さらに応用編では、電気通信を行う細胞である神経細胞や筋細胞の機能や動作原理、それらの人為的な制御法、さらには感覚や記憶の仕組みを概説する(松田担当分)。

達成目標:
① 現代生物学を、細胞/分子レベルで理解することを目標とする(基礎編)。
② 疾患や分子標的薬の作用機序、我々が普段経験している運動や感覚、さらに記憶といった現象がどのような仕組みで行われているのかを理解することを目標とする(応用編)。

By end of this course,
students will be able to comprehend and explain principles of current biology of 21st century by using the concept of chemistry.

前もって履修しておくべき科目

なし

前もって履修しておくことが望ましい科目

化学関連授業。化学構造式を多く用いて授業を進めます。

教科書等

参考書:
1. よくわかる分子生物学の基本としくみ(井出利憲著、秀和システム)-入門用の専門書でありながら本格的な内容が記述されている名著で最もオススメですが、残念ながら絶版になっています。第6週までの基礎編では、この参考書に記述のある概念をアレンジして学習する予定です。図書館にはありますので、本気で色々知りたいかたは借りて読むと良いでしょう。
2. この世はすべてコミュニケーション~細胞から外交まで~(梶谷誠(=元電通大学長!)著、Kindle版だと\500)-なぜか(?)生物学部分の章が入門書として秀逸。生物学と実社会/自然との関わりについて俯瞰的に知りたい方への「読み物」としてオススメ。2024.11の最新刊。
2. 理工系のための生物学(改訂版)(坂本 順司著、裳華房)
理工系の学生向けに現代生物学を基礎から体系的に解説してます。
「よくわかる」と比べて表記が若干分かりづらく、マニアックすぎる部分もありますが、切り口(着眼点)が面白いので、専門書では2番目にオススメです。
3. アメリカ版大学生物学の教科書第1巻細胞生物学、第2巻分子遺伝学、第3巻分子生物学(D・サダヴァ等著、講談社ブルーバックス):安価な割に全てが網羅されているので、専門書として3番目にお勧め。
4. ゆかいな生物学(フランク・H・ヘプナー著、黒田玲子訳、朝倉書店):若干古いが、知識ではなく概念をつかむ読み物としてお勧め。
5. スライドの図は、分子生物学分野の鉄板と言われる参考書(というよりも辞書?)「The Cell(細胞の分子生物学)」を主に用いて行います。図やアニメが綺麗で分かりやすく授業向きなので、瀧の授業では多く引用しましたため、一応ここに出典として記載しました。が、どちらかというとプロ用の本であり、分厚すぎてへこたれるので、読む必要は全くありません。

脳・神経科学に興味のある:ベア―・コノーズ・バラティーゾ著「神経科学~脳の探求~」西村書店

授業内容とその進め方

[基礎編](今年より内容を一新し、回数を少なくします)
複雑怪奇な「生物」をバラバラにすれば、細胞という生物の最小単位へと行き着きます。
更に細胞(生物の最小単位)をバラバラにすれば、一つ一つの化学物質へと行き着きます(>特に高分子が多い)。
我々人間を含む生物の仕組みやその応用としてのバイオテクノロジー(薬学/医工学/脳神経科学など)をより良く理解するために、
基礎編では、生物がどのような化学物質(生体高分子)から成り立っているか、
そしてそれらがどのような仕組みで組み合わさってはじめて細胞(生物の最小単位)となりうるのか、
理解することを目標とします。

第1週 生体高分子概説
第2週 遺伝情報をつかさどる生体高分子1(DNA)
第3週 遺伝情報をつかさどる生体高分子2(RNA)
第4週 遺伝情報をもとにした蛋白質重合反応(翻訳)
第5週 生物の実体である生体高分子:蛋白質(>ペプチドや酵素も含む)の性質
第6週 生体高分子の複合化による細胞形成

「細胞」こそが、全ての生物の最小単位です(←くどいですが、最も大事!)。基礎編の全6回を通して、現代生物学の王道である、生き物を分子レベルで理解することを目指した「分子生物学 (molecular biology)」または「化学生物学 (chemical biology)」の基礎的な考え方を解説します。

[応用編]
(瀧担当分;応用編として薬学/医工学的内容を3回続けて教えます)
第7週 疾患と分子標的薬概説:癌と高分子医薬を中心に
第8週 医用生体高分子:抗体医薬による癌治療
第9週 医用生体中分子

(松田先生担当分)
第10週 遺伝子組換えと遺伝子改変動物
第11週 生体画像とイメージング
第12週 神経と筋肉(電気通信を行う細胞)
第13週 神経・筋肉の人為的制御法(オプトジェネティックス)
第14週 視覚・感覚(ものを見、感じるメカニズム)
第15週 記憶(物事を覚える脳の仕組みはどこまで分かったか)

授業時間外の学習

★現代生物学(本授業)を「理解」するためには、
[高校で習った化学の基礎]を6割程度「理解」していることが必須です。
本生物学に限らず、大学の授業は高校で習った基礎の理解無しには成り立たないことを
肝に命じてください。

高校の化学を6割以上理解している人: 予習・復習は特に必要ではないが、興味を持った生物学関連のトピックスについては、上記参考書などをヒントに日頃から自分で積極的に調べて下さい。
理解していない人: 高校で使った教科書や同等レベルの参考書を常に横に置き、
分からない化学構造式などが出てくる度に面倒がらずに復習することにより、
本授業のより良い理解につながります。

応用編では、第6週までの内容が基礎となります。よく理解しておいて下さい。

成績評価方法および評価基準

評価方法:
期末レポートを期末試験として実施する。第1週目~第14週目においては授業内において、その回または前回の授業に関連する内容にて、論述式の小テストを合計8回程度実施する。それらの合計点により判定する。(秋ターム試験は実施しない。)

瀧・授業レポート点:20点満点(基礎編6回+応用編の最初3回=計9回の授業内において、各5点x4回の実施を行う)
松田・授業レポート点:20点満点
期末試験:40点満点(2025年度においては、特に基礎編の内容にウェイトを置いた出題を行う)
トータル80点満点とし、6割の48点以上で合格

評価基準(最低合格基準):
1)生物システムの複雑さ, 精密さ, 巧妙さ, 多様さを理解していること。
2)様々な生物システムと人間社会との関わりを理解していること。
3)上記合計点で、48点以上を取得していること。(期末試験を受けた(レポートを提出した)人すべてに単位を保証するわけではありません。)

オフィスアワー・授業相談

東6号館 716号室(松田先生)または821号室(瀧)。随時受け付けるが、メールや電話によりアポイントメントを取ること。 瀧担当分(最初の9回分)においては毎週木曜の10:00~10:30頃(適宜延長)をZoomでのオフィスアワーとする。詳細はGoogleクラスルームに記載する。

学生へのメッセージ

電通大のほとんどの学生は高校で生物を学んでいないので、基礎編では講義もそのつもりで進めます。生物学を通して自然科学の基本的な考え方を理解し、物事を多角的に見るトレーニングを行います。応用編では、薬学や医工学の基礎的考え方のほか、筋肉を動かす、ものを見たり感じたりする、あるいは記憶するといった我々がいつも行っている行動がどのような仕組みにより支えられているのかを学んでいきます。高齢化社会を迎える現在、加齢によって衰える上記の生体機能を維持し、支える技術開発が今後の最重要課題の1つとなっていくでしょう。生物に興味がある学生はもとより、電子・機械・情報などあらゆる面を目指している人の受講を歓迎します。

その

高校までの生物学のスタイルとは全く異なり、暗記ではなく科学(化学)的に論理的に思考する授業を行います。
現代生物学は、生物の多様性(個性的な生物同士の違いや個別の特徴)に重点を置いた教え方と、共通性(全ての生物で不変的に使われるシステム)に重点を置いた教え方がありますが、本授業では後者に注力します(特に基礎編)。

キーワード

DNA
RNA
アミノ酸
イメージング
中分子アプタマー
感覚
抗体医薬
核酸
神経細胞
筋細胞
細胞
翻訳反応
蛋白質
遺伝子
高分子医薬
最終変更日時: 2025/03/19 0:19:18