21016103

人文社会HSS502z 

3年, 4年前学期月5

人間と外交

People and Diplomacy

大窪 有太

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

関連Webサイト

特になし

主題および達成目標

[主題]
有史以来、人間はその帰属する集団とは異質な他者と接触したとき、様々な手段によって摩擦の緩和に努めてきました。現在の「外交(diplomacy)」という営みは、このうち西欧で歴史的に形成されたあり方が標準型として世界に広まったもので、日本も19世紀以降に試行錯誤を経つつ習熟をしてきました。この授業では、外交一般についての理解を深めるために、近代日本外交史についてテーマ別に講義を行います。これにより、学生の皆さんが現代世界を考えるうえでの長期的な視野を獲得することを目指します。

[達成目標]
①幕末から冷戦期までの外交史の諸論点について、自分のことばで説明できる
②現代社会とは異質な過去の社会を内在的に知ることを通じて、これまでの自分の思考基盤を相対化し、物事を自由に考えることができる
③本授業を通じて培われた歴史学的な思考力を前提として、社会的な事柄に関する自分の意見を言語化し、他者に向けて発信することができる

前もって履修しておくべき科目

特になし

前もって履修しておくことが望ましい科目

情報理工学域で開講されている「政治学A」「政治学B」を履修しておくと、授業内容の理解の一助となります。

教科書等

特に指定しません。ただ、次のテキストのいずれか一冊を読んでおくと授業内容の理解が深まります(購入の必要はありません)。
入江昭『日本の外交』(中央公論社、1966年)ISBN:9784121001139
・加藤陽子『戦争の日本近現代史』(講談社、2002年)ISBN:9784061495999
・北岡伸一『日本政治史 外交と権力』(有斐閣、2017年)ISBN:9784641149199
佐々木雄一『近代日本外交史』(中央公論新社、2022年)ISBN:9784121027191
不安なく受講できるよう、講義内では基礎事項についても可能な限り補足解説します。

授業内容とその進め方

[目次]
第01回:西欧国家体系と華夷秩序-イントロダクション
第02回:旧外交と新外交-外交の枠組①
第03回:現実主義と理想主義-外交の枠組②
第04回:条約締結と条約廃棄-外交の枠組③
第05回:外交官と規範-対外政策の主体と法①
第06回:軍人と武力-対外政策の主体と法②
第07回:銀行家と通貨-対外政策の主体と法③
第08回:知識人と思想-対外政策の主体と法④
第09回:開戦と回避-戦争の論理①
第10回:継戦と工作-戦争の論理②
第11回:終戦と講和-戦争の論理③
第12回:植民地と開発協力-領域をめぐる議論①
第13回:移民と引揚-領域をめぐる議論②
第14回:歴史認識と領土-領域をめぐる議論③
第15回:到達度確認テスト

[構成]
まず最初に日本外交史を概観したのち(第1回-第4回)、対外政策に影響を与える主体がどのように状況を動かしてきたかを学びます(第5回-第8回)。続いて、外交の破綻というべき戦争の局面での対応のあり方について、日清戦争・日露戦争と日中戦争・太平洋戦争のケースを比較しつつ考えます(第9回-第11回)。そして、領土の伸縮に伴い生じた諸問題の展開について理解を深めます(第12回-第14回)。最後に、授業を受けての到達度を確認するテストを行います(第15回)。

授業時間外の学習

・授業内容の復習に十分な時間をかけることが望ましい(目安時間:60分)。
そのほか、各回ごとに必要に応じてより深く学びたい人に向けた読書案内をおこなうので、それらを参照することが望ましい(目安時間:60分)。

成績評価方法および評価基準

<成績評価方法>
期末テスト 70%
日本外交のおおまかな流れを問う論述問題を出題します。細かい知識の暗記は求めないものにします。

コメントシート 30%
授業の参加度・理解度を計測する

<評価基準>
秀:毎回の授業に積極的に参加したうえで、自由で独創的な発想に基づき学術的な課題を見出すことができ、かつ試験成績も優秀と認められる場合
優:毎回の授業に恒常的に参加したうえで、的を射たコメント能力があり、かつ試験成績も優秀と認められる場合
良:授業への参加度、コメントペーパーの内容、試験成績のいずれかに不十分な点があるが、本授業の到達目標をおおむね達成したものと認められる場合
可:毎回の授業への参加が消極的であり、試験成績にも不十分な点があるが、授業で扱ったテーマについて最低限の事実関係は把握しているなど、一定の学習意欲が認められる場合

オフィスアワー・授業相談

電子メールにて受け付けます。

学生へのメッセージ

これまで日本がどのように国際社会と交際してきたのか、あるいは当時の外交指導者がどのような論理をもって時局にあたったのか、といったことを理解することで、歴史感覚をもって現代世界を把握しようとする思考方法を皆さんが持つきっかけになればと考えています。

その

特になし

キーワード

国際政治
日本外交史
日本政治外交史
日本近代史
最終変更日時: 2025/03/21 7:45:00