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人文社会HSS503z 

3年, 4年前学期金4

日本の内政と外交

Domestic and Foreign Affairs of Japan

太田 聡一郎

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

関連Webサイト

なし。

主題および達成目標

<主題>
現代の世界や日本を見ると、国内の世論の動きに押されて外国との交渉を打ち切ったり、外国との貿易関係が変わることで国内の経済政策が変わったりと、国内における政治(=内政)と外国との交際(=外交)とが密接にかかわっていることが分かると思います。このような内政と外交との連関は、日本においては諸外国との交際を始め、近代国家を建設した明治時代以降において特に顕著になっていきました。本講義では明治維新以降の日本で、内政と外交とがどのように関わり合いながら進んでいったのか学びます。

<達成目標>
①近代日本における政治と外交の大まかな流れや両者の関係について、自分の言葉で説明することができるようになる。
②現代社会とは異質な過去の社会を内在的に知ることを通じて、これまでの自分の思考基盤を相対化し、物事を自由に考えることができる。
③本授業を通じて培われた歴史学的な思考力を前提として、社会的な事柄に関する自分の意見を言語化し、他者に向けて発信することができる。

前もって履修しておくべき科目

特になし。

前もって履修しておくことが望ましい科目

特になし。

教科書等

教科書 特になし。
参考書 北岡伸一『日本政治史 増補版』(有斐閣、2017年、ISBN:978-4641149199)を読んでおくと、授業全体の見通しがよくなると思います。持っていなくても受講には問題ありません。

授業内容とその進め方

<進め方>
講義形式を基本とし、各授業冒頭で前回の授業後に集めたコメントへの応答を行う予定です。

<授業内容>
第1回 ガイダンス、導入
授業の進め方評価方法について説明するガイダンスを行った後、講義全体の導入として、内政と外交との関係とは具体的にどういうものか、それを学ぶことにどのような意義があるのか考えます。

第2回 幕藩体制による支配と西洋の衝撃
江戸時代における内政と外交のあり方を確認した後、それが欧米列強の脅威によって崩れ、朝廷や有力な藩が新たに政権を担うに至る過程を学びます。

第3回 明治国家の建設と主権国家体制への移行
明治政府がどのように近代的な国家を建設したのか、その過程で江戸時代以来の対外関係がどのように変容したのか学びます。

第4回 自由民権運動と対外硬
明治政府による中央集権的な内政と外交に対し、旧士族や知識人、民衆ら諸勢力がどのように反応し、自由民権運動と対外硬として結実していったか、社会の変容にも目を向けながら学びます。

第5回 大日本帝国憲法の制定と条約改正の試み
第4回で見たような政府と反政府勢力との対立が、内政としては大日本帝国憲法の制定、外交としては条約改正の試みへとつながったことを学びます。

第6回 議会政治の出発と明治憲法体制の定着
内政や外交をめぐる対立が憲法というルールの下、議会を舞台に展開される体制(=明治憲法体制)が生まれ、定着していく過程を学びます。

第7回 日清・日露戦争
日清・日露戦争という二つの対外戦争を経て、日本や東アジア世界がいかに変容していったのか学びます。

第8回 第1次世界大戦と大正デモクラシー
第1次世界大戦による国際社会の激変を受けて、日本国内で日露戦争以降から本格化していた社会変革の動きが加速し、大正デモクラシーと呼ばれる潮流が生まれたことを学びます。

第9回 政党政治の発展
大正時代末期、議会で多数を取った政党が内閣を組織する政治慣習が生まれ、外交政策の在り方も変容していくことを学びます。

第10回 世界恐慌と満州事変
世界経済の変容が日本にも経済危機として波及するとともに、こうした国内の危機を打開するため一部の勢力が対外進出へ乗出す過程を学びます。

第11回 軍部の台頭
満州事変、日中戦争といった対外戦争が進展するに伴い、対外戦争を担う軍部が内政においても影響力を拡大していくことを学びます。

第12回 総力戦体制の模索と帝国の崩壊
長年の国際的緊張を解決できないまま太平洋戦争へ突入した日本において、アメリカやイギリスといった大国を相手に戦争を遂行するため内政のあり方が否応なく変容していく過程を学びます。

第13回 敗戦、占領と国際社会への復帰
太平洋戦争に敗北した日本が、占領政策を経て国家制度や経済体制を変容させ、国際社会に復帰するまでの過程を学びます。

第14回 経済成長と自民党政治の定着
持続的な経済成長の下、自由民主党(自民党)が長期にわたって政権を担当していく時代について学びます。

第15回 冷戦以降における内政と外交、まとめ
冷戦の終結、バブル経済の崩壊によって新たな局面を迎えた現代日本の内政と外交について展望した上で、授業全体をまとめます。

授業時間外の学習

・授業内容の復習に⼗分な時間をかけることが望ましいです(⽬安時間 60分)。
そのほか、より深く学びたい⼈に向けた読書案内を講義中に行うので、積極的に参照してください(⽬安時間 120分)。

成績評価方法および評価基準

<成績評価方法>
(1)試験 70%
 近現代日本の内政と外交のおおまかな流れを問う論述問題を出題します。細かい知識の暗記は求めません。
(2)コメントペーパー 30%
授業の参加度・理解度を計測します。なお、興味深い質問や意見を匿名で授業中に取り上げさせていただくことがあります。

<評価基準>
秀 毎回の授業に積極的に参加したうえで、⾃由で独創的な発想に基づき学術的な課題を⾒出すことができ、かつ試験成績も優秀と認められる場合。
優 毎回の授業に恒常的に参加したうえで、的を射たコメント能⼒があり、かつ試験成績も優秀と認められる場合。
良 授業への参加度、コメントペーパーの内容、試験成績のいずれかに不⼗分な点があるが、本授業の到達⽬標をおおむね達成したものと認められる場合。
可 毎回の授業への参加が消極的であり、試験成績にも問題があるが、最低限の学習意欲が認められる場合。

オフィスアワー・授業相談

電子メールで受け付けます。

学生へのメッセージ

分かりやすい授業を⼼がけ、受講⽣の皆さんに楽しく学んでもらうことを第⼀に考えています。さまざまな出来事が相互に影響し合う歴史の面白さを体感するとともに、自分なりの興味や関心を見つけてもらえれば嬉しいです。

その

特になし。

キーワード

内政
外交
日本史
歴史
近代
最終変更日時: 2025/04/11 20:58:52