21016226

数学MTH601z 

3年, 4年後学期火5

応用代数学

Applied Algebra

榎本 直也

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

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作成予定

主題および達成目標

本講義では、「リー群」と「リー環」と呼ばれる数学的対象を扱う。これは、平面や空間の回転や線対称移動の集まりの持っている構造を抽象化して得られるものであり、その構造自体だけでなく様々な別の対象への「作用」や「表現」を通じて数学的に重要な役割を果たしている。本講義では、行列のなすリー群やリー環、中でもとりわけ空間内の回転操作の全体からなる回転群と呼ばれるリー群SO(3)とそのリー環を中心に取り扱う。こうした構造は、CG・ロボティクスから物性理論・量子力学・相対論に至るまで幅広い分野で利用されていると同時に、フーリエ解析に対する数学的な見方のひとつを提供するものでもある。なお、必要に応じて線形代数学で扱った行列や線形変換の考え方、固有値、ベクトル空間等の概念を復習しながら進めていく。
数学的には、リー群とは群と多様体という2つの側面を併せ持つ対象であり、リー環とはその接平面という1一次近似にあたる。これらの一般的な理論を理解する上では、代数・幾何・解析の様々な道具が必要になるが、本講義では、一般論に踏み込むことは避けて、行列を中心に手でも計算できる小さな具体例で実感をつかむことを目標とする。

前もって履修しておくべき科目

線形代数学第一, 線形代数学第二, 微分積分学第一, 微分積分学第二, 解析学, 現代数学入門B

前もって履修しておくことが望ましい科目

なし

教科書等

教科書:特に指定しない。必要に応じてプリントを配布する。

参考書:
「連続群論入門」(山内恭彦・杉浦光夫 培風館 1960年)
「はじめて学ぶリー群 ―線型代数から始めよう」(井ノ口順一 現代数学社 2017年)
「はじめて学ぶリー環 ―線型代数から始めよう」(井ノ口順一 現代数学社 2018年)
「線形代数と群の表現 I・II」(平井武 朝倉書店 2001年)

授業内容とその進め方

授業内容:前半では回転行列や一次変換の考え方を復習することから入り、群の概念を導入してリー群について述べ、後半では、その一次近似としてのリー環の考え方を指数写像などを通して述べる。

第1回 イントロダクション-R^nの合同変換から群の概念へ-
第2回 線形写像の表現行列と鏡映
第3回 O(3)とSO(3)の構造
第4回 群の準同型写像
第5回 二重被覆SU(2)→SO(3)の構成
第6回 群の作用と軌道
第7回 群の作用と表現
第8回 行列の指数関数
第9回 線形Lie群とそのLie環
第10回 指数写像とその性質
第11回 微分表現
第12回 Lie環 su(2)の有限次元既約表現の分類
第13回 線形Lie群 SU(2),SO(3)の有限次元既約表現
第14回 球面調和関数
第15回 レポート問題の解説

授業は板書を中心とし, 適宜スライドやプリントも併用して進める.

お、履修者の様子に応じて講義の内容や紹介する例などを変更する場合がある。

授業時間外の学習

講義で述べた具体例を自分の手で計算してみることが理解を進めるのに役立ちます。

成績評価方法および評価基準

成績評価方法:複数回のレポート問題を課す。試験を実施するかどうかは受講者の人数等をみて検討する。

評価基準:回転群とそのリー環を中心に、行列のなすリー群やリー環の考え方を理解し、小さな具体例を自分の手で計算できること。

オフィスアワー・授業相談

居室に在室している場合は対応します。時間を指定したい場合にはメールでアポイントをとってください。

学生へのメッセージ

リー群やリー環の一般的な理論を理解することは決して易しくはありませんが、ベクトルと行列で学んだ行列の考え方計算法を通して手触りをつかんでもらうことを重視して講義します。様々な分野への応用について詳細に紹介することまではできませんが、いくつかの具体的な応用にも触れながら興味を持って学習を進めていくための一助になるようにするつもりです。

その

なし

キーワード

リー環
リー群
回転群
最終変更日時: 2025/03/14 11:01:10