21019153

化学CHM102z 

1年, 2年, 3年, 4年前学期月2

化学概論第一(クラス3)

Principles of Chemistry I

山北 佳宏

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

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主題および達成目標

物質の構造やエネルギーを対象とする化学の基本的概念や原理を学ぶ。主題として、
1. 物質を構成する原子や分子の構造と電子配置について修得する
2. 化学結合の基礎を学び、物質や材料の成り立ちについて修得する
この2つを到達目標及びテーマとする。

量子論に基づいた原子構造や分子軌道法による化学結合の考えは、半導体の電子構造とバンド理論につながる基礎概念である。半導体材料や電子回路設計を扱う工学分野においても十分に理解しておくべき内容である。

前もって履修しておくべき科目

高校「化学基礎」「化学」「物理基礎」「物理」

前もって履修しておくことが望ましい科目

高校「化学基礎」「化学」「物理基礎」「物理」

教科書等

[教科書]「理工系学生のための化学基礎」(第7版) 野村浩康・川泉文男 共編 学術図書出版
[参考書]「FRESHMAN 化学」(第2版)浅野努・上野正勝・大賀恭 共著 学術図書出版
上記教科書の理解を補えるよう比較的易しく記述してある。
[もっと深く学びたい人に]
「量子化学」大野公一著 裳華房
「化学熱力学」原田義也著 裳華房
これらには厳密な記述がされており深く学ぶ入り口になる。

授業内容とその進め方

理数基礎科目である「化学概論第一」は専門を学ぶための基礎であると同時に、化学の基礎となる概念や理論を学習し、自然を理解するための最も基本的な考え方を学ぶものである。この学習を通して理工系の基礎的な能力を養い、学ぶ力を身につけることが望まれる。

授業予定(各項目の順番や時間配分の変更をする場合がある)
第1回:化学概論第一の講義内容と高校化学からの接続の説明
第2回:現代社会の問題や技術革新に化学が果たす役割
第3回:原子の構造 ― エネルギー量子と原子スペクトル
第4回:原子の構造 ― ボーアの水素原子モデル
第5回:原子の構造 ― パウリの排他律とフント則
第6回:原子の構造 ― 電子の波動性
第7回:原子の構造 ― シュレディンガー方程式
第8回:原子の構造 ― 電子配置と元素の周期律
第9回:原子の構造 ― 特性X線と元素の発見
第10回:化学結合 ― イオン化エネルギーと化学結合の種類
第11回:化学結合 ― 共有結合と分子軌道法の初歩
第12回:化学結合 ― 共有結合の向性と混成軌道
第13回:化学結合 ― 分子の分極
第14回:化学結合 ― 物質のなりたち
第15回:化学概論第一のまとめ
期末試験(統一試験を兼ねる)

授業中の課題は返却しないので、写真を撮っておくとよい。この授業に限らないが、授業理解のためには自分で問題を解くことが必須である。そのため、講義以外に演習および宿題を課す。授業中にも演習を行うこともあるので予習・復習は欠かかさないこと。

実務経験を活かした授業内容

担当教員は物理化学の専門家として研究成果を論文雑誌や学会で発表しています。研究では、分子やその集合体に関する実験と、分子軌道に関わる理論計算(分子シミュレーション)を日常的に行っています。これらの実務経験を活かし、学生が最初に疑問に思う要点について、演習などを通じてわかりやすく説明します。最初は難しく感じますが、現代科学・技術の基礎になっている物理化学を一緒に学びましょう。

授業時間外の学習

(予習・復習等) 授業の予習として教科書を読み, 復習として教科書の例題や演習問題や別途出題される演習問題を解き進めること。疑問点を明確にしておき、授業時に質問すること。担当教員から紹介された参考書・配布資料を読み進めて理解の助けとすること。

成績評価方法および評価基準

(最低達成基準を含む)
(a) 評価方法:小テストやレポート、期末試験の結果をもとに評価する。
最終成績評価=(小テスト/レポート) : (期末試験の成績)=30:70である。
(b) 評価基準:
(1) 化学の基礎として、物理量の単位系を理解し換算できる。
(2) 量子論の基礎に基づいた原子の構造や電子の軌道について説明できる。
(3) 化学結合の原理と分子の基本構造を説明できる。

オフィスアワー・授業相談

東1号館 1階 113号室、月曜3限。この時間に都合が付かない場合でも, 質問等にはできる限り相談に応じますので、気軽に訪ねて下さい。TAの大学院生も相談にのります。

学生へのメッセージ

現代では一つの技術の発展には様々な分野が関わり合っている。そこでは「化学」を通した目で見ることも重要である。例えば、電気電子・機械系分野では、新しい電子機器や装置を開発するための物質や材料に関する正しい知識を持つことが必要である。エネルギー工学の分野では、熱力学の知識は欠かせない。他にも環境・食糧・医療など我々が直面する諸問題において、化学の果たすべき役割は大きい。これからの人間社会をより豊かで安心安全なものにするためには学生諸君(化学以外の分野に進むとしても)一人一人が化学の知識を備えておくことは大切である。将来各自の分野を通してエネルギーや環境などの問題の解決に何らかの形で関与することがあるかもしれない。化学の知識や考え方ができるような基礎を身につけておくことは、必ずや将来の「財産」になる。

その

近年、量子化学にもとづいた理論計算が発達し、様々な分野で利用されるようになった。理論計算によってコンピュータ上での計算のみで物質の性質や化学反応を予想し、再現することも可能になってきている。授業で扱う原子軌道や波動関数の考え方は理論計算の基本となるもので、物質の構造や性質を理解して、材料設計製造する上でも欠かせないものである。なお、理論計算の具体的な応用例として基礎科学実験Bで実習を行う。

キーワード

LCAO-MO
π軌道
イオン化エネルギー
ドブロイ波
パウリの排他律
フント則
プランク定数
ボーアの振動数条件
ボーア半径
モーズリーの法則
ラザフォードモデル
リュードベリ定数
不確定性原理
共有電子対
分子軌道法
半導体
双極子モーメント
反結合性軌道
周期律
極性分子
構成原理
水素結合
波動方程式
混成軌道
特性X線
結合性軌道
自由電子
遮蔽効果
配位結合
量子数
量子条件
金属結合
電子親和力
電気陰性度
非共有電子対
最終変更日時: 2025/04/11 22:27:52