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物理PHY502g  PHY502h 

3年前学期月4

量子と情報

Quantun mechanics and information science

小川 朋宏

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

関連Webサイト

主題および達成目標

この授業では現代物理学の大きな柱となっている「量子力学」を学びます. 皆さんがこれまで学んできた力学や電磁気学は, 量子物理学と対比して古典物理学と呼ばれます. その理由は, 量子力学が「まったく新しい自然観」に基づいているからです.

量子力学の効果は, 電子・原子などのミクロな系や, 光(フォトン)のようにエネルギーの高い粒子では顕著に表われます. 近年の技術発展に伴い, 「情報」も量子力学が支配する物理法則とは無縁ではいられなくなってきました. 記録・通信・計算の媒体として物理系が必ず介在するからです.

この授業では量子力学の基礎的な概念を習得し, 量子暗号, 量子コンピュータ, 量子もつれといった量子情報処理の基本的な考え方を学びます.

前もって履修しておくべき科目

線形代数第一・第二, 確率統計

前もって履修しておくことが望ましい科目

物理学概論, 力学, 基礎電磁気学

教科書等

(参考書)
[1] 清水明, 新版量子論の基礎, サイエンス社, 2004.
[2] 谷村省吾, 量子力学10講, 名古屋大学出版会, 2021.
[3] 石坂智, 小川朋宏, 河内亮周, 木村元, 林正人, 量子情報科学入門, 共立出版, 2012.
[5] M. A. Nielsen and I. L. Chuang, Quantum Computation and Quantum Information, Cambridge, 2000.

授業内容とその進め方

おおよそ次のように進める. 時間の関係で多少の変更がありうる.

1. 古典物理学の破綻と量子論
2. 量子状態と測定
3. 演算子と物理量
4. 確率規則
5. 重ね合わせと干渉
6. 交換関係と不確定性原理
7. 位置と運動量
8. 時間発展とシュレディンガー方程式
9. 調和振動子
10. 複合系とエンタングルメント
11. ベルの不等式とその破れ
12. 量子暗号, 量子テレポーテーション
13. 量子計算
14. 密度作用素と一般化測定
15. 量子ノイズと量子通信

授業時間外の学習

講義内容をよく復習してください. 余力のある人は参考書で予習を行うと効果的です.

成績評価方法および評価基準

対面の期末試験(70%)およびレポート(30%)により成績評価を行います. 量子力学の基礎概念を理解し, 各項目について, 基礎的な問題が自分で解けるようになることが最低達成基準です.

オフィスアワー・授業相談

月曜日5限. その他の時間でもメールで質問やアポイント可能です.

学生へのメッセージ

物理の伝統的な量子力学の講義では, 歴史的な経緯もあり, 情報系の初学者には取っ付きにくい部分がありました. 本講義では, 量子情報を契機に見直された講義スタイルで, 量子ビットの記述に重きを置きます.

どちらも同じ量子力学ですが, 確率論で例えれば, 正規分布から始めるか(物理系), コイン, サイコロの確率から始めるか(情報系)の違いです.

その

* 本科目は「量子力学」の科目名が変更されたものである.
* 既に「量子力学」の単位を修得した者は履修できない.
* 2021年度以前の入学生で「量子力学」の再履修を希望する者は, この科目を履修すること.

キーワード

量子もつれ
量子コンピュータ
量子力学
量子情報
量子暗号
量子論
最終変更日時: 2025/03/12 6:07:39