21324238

物理PHY504m  PHY506p 

3年前学期集中

回折結晶学(集中)

Crystallography

大石 一城

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

関連Webサイト

WebClass

主題および達成目標

[主題]
原子・分子から構成される結晶の構造を知ることは物性の起源を探る上で重要なことであり、
研究の最初の段階で不可欠である。結晶の構造を決定する法として一般的な法は、
周期的で物質の特徴を示す対称性を持った結晶による, 原子や分子サイズと同程度の波長を
持つ電磁波(X線)や粒子線(中性子線, 電子線)の回折・散乱現象を用いる方法である。
ここでは、結晶の対称性と周期性による結晶格子の概念と分類である結晶の空間群を学び、
結晶格子に因る波の回折・散乱強度の定式化し、結晶構造解析の法について学ぶ。

[到達目標]
結晶の対称性、空間群の類別、散乱強度と回折条件、X線、中性子線、電子線の回折、
ミュオンスピン回転/緩和法について理解し説明できることを目標とする。

前もって履修しておくべき科目

波動と波, 線形代数学, 微積分学, 解析学

前もって履修しておくことが望ましい科目

電磁気学, 応用数学

教科書等

教科書:特に定めない。

参考書:キッテルの固体物理入門、
結晶学, X線回折学, 電子線回折, 電子顕微鏡, 中性子散乱, ミュオンスピン回転/緩和法などの
キーワードを含む本が参考書となる。

授業内容とその進め方

前半は結晶学の基礎, 散乱と回折の基礎を学び, 後半でX線回折, 中性子線回折, 電子線回折,
ミュオンスピン回転/緩和法について解説し, その特徴を学ぶ。
以下の項目に従って, 適宜参考資料を与えながら授業を進める。

第1回 結晶学の基礎I 物質の対称性
第2回 結晶学の基礎II 結晶格子の点群と空間群
第3回 X線、中性子線、電子線、ミュオンの発生原理と検出及び波長とエネルギーの関係
第4回 波の散乱
第5回 結晶による波の回折
第6回 Laue回折条件、構造因子、消滅測、温度因子
第7回 粉末X線回折による結晶構造の決定
第8回 単結晶X線回折による結晶構造の決定
第9回 中性子線による結晶構造解析、磁気構造解析、偏極中性子の活用
第10回 中性子非弾性散乱と格子振動の分散関係
第11回 電子顕微鏡観察による結晶構造解析、電子線による表面の構造解析
第12回 ミュオンスピン回転/緩和法I
第13回 ミュオンスピン回転/緩和法II
第14回 量子ビームによる物性評価
第15回 レポートと解説

授業時間外の学習

結晶学の基礎を身につけるには, 結晶格子の対称性やその対称性を理解することが必要である。
このためには, 幾何学的な空間のイメージや座標変換などの演習が必要であり,
1年次のベクトル解析などの復習が必要である。散乱と回折を理解するには,
周期関数とフーリエ級数, フーリエ変換の概念が重要で応用数学等の復習が必要となる。
講義だけでは演習が十分ではないので, 授業の復習を十分に行うことが重要である。

成績評価方法および評価基準

試験、出欠状況、レポート等で総合的に評価する。

評価基準:以下の到達レベルをもって合格の最低基準とする。
・結晶学の基礎的な事柄を説明できること。
散乱や回折現象の基礎的な事柄を説明できること。
・X線、中性子線、電子線、ミュオンなどの発生原理や研究例を説明できること。

オフィスアワー・授業相談

特に時間を設定しない。授業中または授業後に積極的に質問すること。

学生へのメッセージ

この科目はこれまで, 専門共通科目や専門科目で習って, 身につけてきた知識や学力が
基礎となって理解できる科目である。いう意味で自分の身につけてきた力が
どの程度であるかを知ることが出来る。

その

2022年度より、本科目は前学期の夏季集中講義へと開講学期と講義形態が変更となっています。
授業に関する情報は上記授業関連Webページに掲載していくので、随時確認すること。

キーワード

フーリエ変換
フーリエ級数
原子散乱因子
周期性
回折
対称性
散乱
散乱断面積
格子
構造因子
消滅則
点群
空間群
最終変更日時: 2025/03/03 15:13:05