22016202

数学MTH402s  MTH601z 

2年, 3年, 4年後学期火6

応用代数学

Applied Algebra

榎本 直也

単位区分

単位数: 2単位
必修
課程・類・プログラム
種別
先端工学基礎課程

関連Webサイト

作成予定

主題および達成目標

本講義では、ベクトル空間の間の線形写像とその性質を軸に、表現行列や対角化、内積、および群などの代数的構造との関わりを扱う。線形写像は、平面や空間における回転や線対称移動・鏡映といった具体的な操作を抽象化して得られるものであり、それらの集まりの持つ構造を調べることで群やLie環といった新しい代数的構造が現れる。線形写像やその集まりの持つ性質を調べることは、CG・ロボティクスから物性理論・量子力学・相対論や統計数学に至るまで幅広い分野で利用されていると同時に、微分方程式やフーリエ解析に対する数学的な見方のひとつを提供するものでもある。

この講義では、「ベクトルと行列」で学んだベクトル空間とその基底・次元の概念を復習しつつ、平面や空間の回転や線対称移動や鏡映、線形微分方程式系の構造といった具体的な例も交え、線形写像とその表現行列・対角化といった概念を理解し、自分の手で計算することができるようになることが大きな目標である。その際、数ベクトル空間とは限らない一般のベクトル空間やその内積についても理解を深めつつ、線形写像の集まりとしての群やLie環の概念や具体例についても触れる。

前もって履修しておくべき科目

ベクトルと行列第一, ベクトルと行列第二, 基礎微分積分学第一, 基礎微分積分学第二, 基礎解析学

前もって履修しておくことが望ましい科目

なし

教科書等

教科書:特に指定しない。必要に応じてプリントを配布する。

参考書:
木田 雅成 著 「線形代数学講義」(培風館)
「ジョルダン標準形 新装版」(韓太舜・伊理正夫 UP応用数学選書8 2018年)
「連続群論入門」(山内恭彦・杉浦光夫 培風館 1960年)

授業内容とその進め方

授業内容:前半では「ベクトルと行列」で学んだベクトル空間の基底や次元について復習しながら、線形写像とその表現行列の考え方について学び、対角化やその一般化について学ぶ。後半では内積を持つベクトル間の性質や空間内での回転などの具体例を交えつつ、群やLie環などの代数的な構造についても紹介する。

第1回 2次行列による点の移動
第2回 ベクトル空間と基底
第3回 線形写像
第4回 線形写像の表現行列
第5回 線形写像の固有値と対角化
第6回 ベクトル空間の直和
第7回 固有空間分解と対角化
第8回 一般固有空間分解
第9回 内積を持つベクトル空間
第10回 空間における回転
第11回 内積と正規直交基底
第12回 実対称行列の直交対角化
第13回 群の概念
第14回 群の準同型写像
第15回 行列の指数関数とLie環

授業は板書を中心とし, 適宜スライドやプリントも併用して進める.

お、履修者の状況に応じて取り扱う内容や例を変更する場合がある。

授業時間外の学習

講義で述べた具体例を自分の手で計算してみることが理解を進めるのに役立ちます。
必要に応じて、ベクトルと行列で扱った線形代数の様々な概念を復習すると良いでしょう。

成績評価方法および評価基準

成績評価方法:レポートの内容を総合的に評価する。

評価基準:前半の内容については、線形写像、表現行列、対角化の定義や性質、具体的な計算などについて自分の手で実行できること。後半の内容については、内積を持つベクトル空間や正規直交基底、実対称行列の直行対角化について具体例での計算を自分の手で実行できること。また新しい代数的な構造について初歩的な理解を得ること。

オフィスアワー・授業相談

居室に在室している場合は対応します。時間を指定したい場合にはメールでアポイントをとってください。

学生へのメッセージ

「ベクトルと行列」では行列や数ベクトル間の性質を学びましたが、この科目ではそれらを一般化して、様々な分野への応用に使える形になるように整備することを目的と考えています。1年次の科目の復習や理解の定着を図れると同時に、講義の中でも様々な具体例についてなるべく触れながら進めたいと考えています。

その

なし

キーワード

リー環
リー群
回転群
最終変更日時: 2025/03/14 11:01:30